アイビー歯科クリニック

医療法人社団博愛会ブログ

札幌市豊平区の歯医者、アイビー歯科クリニックと平岸駅前こまち歯科のスタッフによるブログです

滅菌器について

こんにちは。
歯科医師の西尾です。
新型コロナウイルスの影響で落ち着かない日々が続いています。
当院では、日々変化する状況にフレキシブルに対応し、安心して来院していただけるように努めております。最新の情報については、当院HPをご確認下さい。

 

〜今回のテーマ〜 滅菌器について
歯科診療を行う上で絶対に必要な機器の一つが滅菌器です。
この記事を読んでいただいて、少しでも安心して歯科診療を受けていただけれればと思っています。

 

①「滅菌」とは?
②滅菌器のランク分け
③クラスB滅菌器の普及率
④当院での滅菌器の使い分け

 

①「滅菌」とは?
昨今、「滅菌」「殺菌」「消毒」「除菌」などの単語を目にすることが多いと思います。簡単にそれぞれの単語の意味について説明します。
・滅菌:すべての細菌を死滅させること
・殺菌:特定の細菌を殺すこと
・消毒:病原性のある微生物を害のない程度にすること
・除菌:微生物を減らすこと
※「消毒」と「除菌」は同じような意味合いを持っていますが、薬事法の兼ね合いで表記が分かれています
☆まとめ☆
「滅菌」が最強の方法!!

 

②滅菌器のランク分け
一言に「滅菌器」と言っても数種類あり、クラス分けがされています。
レベルの高い順に、
「クラスB>クラスS>クラスN」
となっています。
最高クラスに位置する、クラスBについて簡単に説明致します。
クラスB滅菌器とは、世界で最も厳しいとされるヨーロッパ基準EN13060に準じた滅菌器のことを表します。

 

 

「クラスB」と「クラスN」を簡単に説明します。
・クラスB:機器内部を真空状態に出来る装置が備わっており、それを利用して様々な道具の内部まで高温蒸気を送り込むことができる
・クラスN:高温蒸気を発生させ、庫内に充満させる。真空状態に出来ないので、道具の内部まで高温蒸気を送り込むことができない。
☆まとめ☆
滅菌する道具によって正しく使い分けることが重要!

 

③クラスB滅菌器の普及率

 

上記グラフを見て分かるように、日本での普及率はなんと2~4%と言われています。クラスB滅菌器を義務付けている国がある中で、日本ではまだまだ普及していないのが現実です。機器自体が高額、ランニングコストが高い、メンテナンス費用が高いなどが普及しない理由となっています。
当院では開業時から「クラスB」を導入しており、安心を担保するための必要なコストと考え、日々使用しております。
☆まとめ☆
日本ではクラスBがまだまだ普及していない!

 

④当院での滅菌器の使い分け
当院では「クラスB」と「クラスN」の2台体制で滅菌を行っています。
滅菌パック(診療台の横でいつも破いているもの)に入れているもの、歯を削る道具などは、もちろん「クラスB」で滅菌を行っています。
滅菌パックではなく、金属製の専用ケースに入れるガーゼや綿などは「クラスN」で滅菌を行っています。
☆まとめ☆
2台の滅菌器をフル活用!

 

以上、簡単ではありますが滅菌器について紹介しました。
「滅菌」は歯科診療においては裏方的な存在かもしれませんが、この記事を通じて少しでも興味を持っていただき、そして、安心して歯科診療を受けていただきたいと思っています。


最近の子供達の口腔の発育について

みなさんこんにちは、院長の今井です。今回は6歳から12歳くらいの子供達の口腔の発育に関してお話しします。注意しなくてはならないことは、低位舌と口呼吸です。

 

昭和の時代は、子供の虫歯の治療はとても数が多かったのですが、平成になって健康志向が高まり予防歯科が進むに連れて、虫歯の数は激減しました。口の中に全く虫歯のない子供も多く見られます。しかしながら昔と比べて、歯並びが悪い子供達が増えてきています、それは何故でしょうか?

 

歯並びが悪いのは遺伝なのでしょうか?もちろんそれもありますが、口腔の機能が低下している事が大きく関係しているようなのです。そのポイントが呼吸の仕方と舌の位置なのです。最近は呼吸と舌の使い方に少し問題があるケースが多く見られます。

 

 

皆さんは嚥下(唾を飲み込むこと)をするときに舌の先はどこを触っていますか?舌が上の顎を押すように嚥下すると顎の幅が広がり歯列が理想的に保たれます、しかし舌先が歯を押すように嚥下すると舌の位置が低くなり(低位舌)歯が前に動いたりして歯列は狭くなり歯並びが悪くなる傾向があります。舌が歯を押す力は約500gと言われています、人は1日24時間で約2,000回嚥下すると言われていますからその力は凄まじいものとなります。低位舌になると気道が狭くなり空気の取り込みが悪くなるなり、鼻呼吸より口呼吸が多くなる傾向になります。

 

 

 

次に呼吸ですが、なぜ口呼吸より鼻呼吸の方がよいのでしょうか?(もちろん運動するときなどは別です)鼻から入った空気はその構造から加湿清浄されて体内に取り込まれまれます。そのため、悪い菌が入り込む量を少なくし、喉を炒めたりするリスクを減らしてくれます。鼻からゆっくり空気を吸って吐くことにより体内の酸素と二酸化炭素の量をコントロールし生体を良い状態に保つ効果もあります。
口呼吸は乾いた冷たい空気が体内にそのまま入ってくるので、喉を痛めたり、細菌などが多く入ってきて体の免疫が低下していきます。また、口呼吸が多くなると唇や頬の筋肉が緩み、お口がポカンと開きやすくなるので、舌に押されて前歯が出てきたりするため歯並びに悪影響を及ぼします。

 

 

 

 

近年はこのような低位舌、口呼吸が原因で顔貌の発育不全が生じて歯並びが悪くなるケースが増えていると言われています。こういった悪習慣を直さずに矯正治療を行って歯並びをキレイにしても後戻りしやすかったりします。

 

 

そこで当院ではマイオブレースといった装置を昼の1時間と就寝時に使用してもらって舌や唇の筋肉のトレーニングを行なっています。正しい呼吸と嚥下を身につけていく事で子供達に正常な発育を促します、そうする事でより良い顔貌、歯並びが出来て来るのです。正しい上下顎の発育で気道も広がり体や脳にも十分に酸素が取り込まれやすくなります。

 

 

 

 

しかしなぜこのように子供達の正常な発育が妨げられるようになってきたのでしょうか、その大元の原因は何なのでしょうか?一概には言えないかもしれませんが、赤ちゃんのころからの授乳や離乳食の与え方、食品の変化などの影響が大きいかもしれません。最近ではうまく物が噛めない子供達が増えてきています。子育てを急がず、口に入る食品にも注意しながら、お口の周りの発育を見守っていく事が大切だと思います。

 


TCHとは何かご存知ですか?

答えはTooth contacting habit(歯列接触癖)です。

 

こんにちは、歯科医師の久恒です。
食事時や話している時以外は、上と下の歯は離れた状態が通常ですが、このTCHとは無意識に上下の歯を噛み合わせてしまっている状態のことをいいます。

 

この噛み合わせる時間が長いとどのようなことが起こるでしょうか。

 

一般的には顎関節症、虫歯、歯周病、歯の詰め物の脱離や破損、知覚過敏が起こる可能性があります。
その他、歯根破折(その名の通り歯の根っこが折れてしまうこと)や骨隆起(上顎や下顎に骨の盛り上がりができる様子)と関連しているとも言われています。

 

ではあなたはTCHでしょうか?チェックしてみましょう。

 

1.上下の歯がかみ合っている
2.前歯だけ、もしくは奥歯だけ接触している
3.上顎に舌全体がついている
4.口を閉じ、歯を離すと違和感がある
5.口を閉じ、歯をつけると違和感がある
6.舌の縁が歯形でギザギザがある
7.頬の内側に白い線がある

 

1つでも当てはまっていればTCHの疑いがあります。

 

当てはまってしまった方は、まずは歯を離すことを意識してみてください。
また、治療法としてマウスピースがあります。マウスピースをつけることによって歯に加わる力が緩衝されるので、もし興味があれば歯科医院で作ることができますよ。


ダイアグノデント

こんにちは。歯科医師の西尾です。
今回は、当院で取り入れている「ダイアグノデントペン」という装置について紹介します。
この装置を使用することにより、歯の中で虫歯になっているかどうかを調べることが出来ます。
「歯の一部が黒くなっているから必ず削らないといけない」という考えは、現在の歯科医療では否定されています。したがって、削るべき歯なのかどうかをしっかりと診断しなければいけません。その診断の手助けになるのがこの装置です。
もちろん、この装置だけでは、診断出来ない場合もありますので、視診、触診、レントゲンなどを用いて総合的に診断していきます。

 

では、この装置について説明します。
この装置は、レーザー光を利用して虫歯の検査をします。X線を一切使用しません。また、痛みも全くありませんので、小児の患者さんにも安心して使用することができます。この装置を歯面に当てることにより、数値が表示されます。この数値によって治療方針を決定します。
この装置は小児の患者さんに特に有用です。小児の患者さんに多い、急性う蝕(進行するのが速い虫歯)は視診、触診、レントゲンでは判断出来ないことが多いです。特に、6歳臼歯の咬合面(食べ物を咬む面)は虫歯になりやすく、進行も速いです。視診では一見、削る必要が無さそうでも、この装置で検査すると要治療と診断することも多くあります。

 

検査後、虫歯はあるが今すぐに削って治療する必要がないと診断した場合は「シーラント」を行います。シーラントとは、虫歯になりやすい溝を埋める治療方法です。歯を削ったりせず、表面を清掃し、虫歯の進行を抑制する材料を流し込んでいきます。この治療方法はWHO(世界保健機構)が虫歯の予防にとても効果があると発表しています。

 

 

検査後、虫歯はあるが今すぐに削って治療する必要がないと診断した場合は「シーラント」を行います。シーラントとは、虫歯になりやすい溝を埋める治療方法です。歯を削ったりせず、表面を清掃し、虫歯の進行を抑制する材料を流し込んでいきます。この治療方法はWHO(世界保健機構)が虫歯の予防にとても効果があると発表しています。

 

以上、簡単でしたが、「ダイアグノデントペン」について説明しました。
今後も、当院にある装置などについて紹介していこうと思っていますので、宜しくお願いします。


慢性炎症である歯周病の全身への影響

こんにちは、院長の今井です。もう季節は秋になりましたね、今年は平成から途中で令和になったこともあって、一年が終わるのがもの凄く早く感じてしまします。自分では、まだまだやり切れていないことが沢山あるので少しでも終わらせて来年いいスタートを切れたらと思っています。

 

今回は慢性炎症である歯周病の全身への影響というタイトルで少しお話させていただきます。

 

まず、炎症とはなんでしょうか?炎症とは私たちの体の防御反応です、細菌やウイルスに感染したり、アレルギーやリウマチなどの自己免疫疾患にかかったり、ケガや手術のあとなどに起こる生体反応です。炎症が起きている場所は、赤く腫れ、熱を帯び、痛みを感じ、いつものように動かすことが困難になることがあります。これは、患部を安静にして、血液を集め、悪い細菌等を排除することで治癒を促しているからです。だから、風邪をひいても、骨折をしても普通の人なら治ってしまいますよね、人間の体は実によくできているのです。

 

それでは、慢性炎症とはどういった状態なのでしょうか?これは、炎症の進行が緩やかに持続する状態のことをいいます。炎症を起こす原因が除去されないためずーっと治らない状態が続く、しかし、あまり痛みや腫れなどの症状が強くないので、人によっては我慢して病院に行って治さない場合もあります。

慢性炎症を伴う病気としては、ウイルス性の肝炎や、ぜんそくやアトピーなどのアレルギー疾患、リウマチなどの自己免疫疾患、肥満、そして歯周病などがあります。いずれも完全に原因を取り除いて治すのが難しい病気が多いかもしれません、これらは発症して直ぐに死に至るような病気ではありませんが、長期間で患部組織の障害や構造変化(変形)を伴い、しばしば患部組織が有する本来の機能に障害をもたらします。例えは、ウイルス性の肝炎は、慢性肝炎になると、肝硬変へ進み、さらに肝臓がんへと移行する場合もあります。

炎症はその名のとおり、火事です燃える症状です。体を治す時はそれなりの細胞の犠牲を必要とします。これが慢性炎症だと、大きな炎の火事ではありませんが、小さなボヤが長期間続いている状態です、こうなると体中が少しずつ痛んできてやがて全身に悪影響を及ぼします。

 

さあ、ここからが本題です、歯周病とはどんな慢性炎症でしょうか?歯周病は細菌感染によって起きる病気です。親から、パートナーから。ペットから、感染経路は様々ですが、どこからか歯周病菌が私たちの体に入り、それが増殖して自分の体に定着してしまうと歯周病に感染してしまいます。歯周病になっても初期の状態はほとんど自覚症状がありません、インフルエンザにかかればすぐ高熱を出すので気が付きますよね、ちなみのこういうのは急性炎症といいます。症状は強いけど、薬などで原因を取り除常は何日かで回復します。

 

 

歯周病は気づかないでゆっくり進行して徐々に悪くなっていく慢性炎症です、歯周病菌は毒素をだして歯の周りの骨を溶かしていきます、このため歯がグラグラしたり、歯茎が腫れたりしていきます、原因である細菌が沢山ついた歯石などを除去していかないと進行は止まりません、たとえ歯石をきれいにとって一時的に良くなっても、歯周病菌を完全にゼロにすることは不可能なので、場合によっては数か月で元の悪い状態に戻ってしまうこともあります。
さらに悪いことに、この歯周病菌は、毒素を出しながら毛細血管を通って体中を駆け回ります、それで血管を傷つけたり、心臓の周りの血管や弁に溜まったりしていきます。こうなると、脳卒中や心筋梗塞、大動脈解離、などの病気を発症するリスクが高くなり、突然死を起こす可能性もあります。

 

歯周病が全身に及ぼす影響

 

特に糖尿病の人で歯周病の方は要注意です。歯周病菌が血糖値を下げるインシュリンの働きを阻害して糖尿病を悪化させる可能性があると考えられています。両者は密接な負の相関関係があます。逆に歯周病を良好にコントロールすることでCRP(体内の炎症の程度を示す数値)の値が下がりHbA1C(糖尿病の程度をはかる数値)の値が減少するケースも多くあります。定期的に歯科で歯石を取って定期健診を受けている方は、糖尿病のお薬の量が減った、薬を飲まなくてよくなった、と喜ばれている方もいらっしゃいます。

 

最近になって、歯科で定期的に検診を受けて、慢性炎症の原因である歯周病菌を歯石と一緒に取り除いていくことは、健康寿命を延ばすのに大変重要なことだと認識されるようになってきました。こういった治療で活躍するのが、国家資格がある歯科衛生士という職業です。当院では札幌の歯科医院の中でもトップクラスの9名という多数の歯科衛生士が在籍しています。彼女たちが一生懸命親身になって歯周病治療を実践し、皆さんの健康寿命を延ばすお手伝いをしています。

 

これからは、是非かかりつけの歯科医院を持ち、自分専用の歯科衛生士に担当してもらって歯周病が悪くならないよう一緒に頑張ってみませんか?健康に楽しく美味しい物を食べて長生きしていきましょう。