医療法人社団博愛会ドクターブログ

 

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札幌市豊平区の歯医者、アイビー歯科クリニックと平岸駅前こまち歯科のドクターによるブログです

学校検診について

こんにちは、歯科医師の原田です。
もう5月に入ってしまいました、1年はあっという間ですね。

この時期よく学校検診で小学生から高校生までお口の中を診させていただいています。健康診断の結果でCOや要注意乳歯、歯列についてチェックがついたことはありますか?こちらの項目にチェックがついていれば一度歯医者さんで見てもらいたいと思っています。
COはご存じの方が多いかもしれませんが虫歯のなりかけです。ですが虫歯の進み具合は人によるので虫歯のなりかけでもあっという間に大きな虫歯になってしまうかたや時間がたってもそこまで進まないかたもいます。なのでCOだと思っても油断せずに歯医者さんで一度見てもらってくださいね。
要注意乳歯ですが乳歯の隣から永久歯が生えてきている場合、大きくなっても抜けずに残っている場合、抜けた乳歯のかけらが残ってる場合にチェックをつけさせてもらっています。
歯列の項目ですが、子どもの場合顎の成長もあるので一概にすぐ治療するわけではないのですが下顎前突(受け口)や上顎前突、開咬、叢生の可能性がある場合チェックをつけさせてもらっています。
一見わかりづらいと思いますがわかりやすくなって歯科受診の目安になればと思います。

こんにちは生野です🌸

こんにちは。
矯正担当の生野です。
受験や合格発表を終えて、この春から新生活の始まりという方も多いのではないでしょうか?
そんな季節にちなんで今回は私たち医療従事者の「国家試験合格発表」に関してのお話です。
毎年3月に1〜2月に行われたそれぞれの資格の国家試験の合格発表が行われます。
今年の合格者数と合格率は以下通りでした。(歯科衛生士、歯科技工士の合格発表はまだだったので昨年の結果です)
医師 9,547人  92.4%
歯科医師 2,060人 66.1%
保健師 7,456人 95.7%
助産師 2,125人  98.8%
看護師 55,557人 87.8%
放射線技師 2,834人 79.5%
臨床検査技師 3,800人 76.8%
理学療法士 11,266人 89.2%
作業療法士 4,822人 84.1%
視能訓練士 929人 95.2%
薬剤師 9,296人 68.4%
歯科衛生士 6950人 93.0%
歯科技工士 820人 90.7%
合格者数について少し考えてみました。
2023年の日本の出生数は75万人という驚きのニュースが最近ありましたが20~30年前の出生数を仮に100万人とすると
約100人に1人が医師になって一番多い看護師には約20人に1人がなるという計算になりそうです。
意外と多く感じませんか?
女性に限ると10人に1人程度がなるという計算になるのでしょうか??
私たち歯科の領域では
歯科医師は約500人に1人
歯科衛生士は約150人に1人
歯科技工士は約1000人に1人
歯科技工士さんはかなり貴重な存在なのですね。
次に合格率ですが、歯科医師国家試験の合格率 66.1%
他と比べて低いですね…(薬剤師さんも低い合格率)
3人に2人しか受かりません…
色々な試験に無事に合格された皆様おめでとうございました!

資格を活かして日本の医療に貢献していきましょう!
以上で今回の記事はおしまいです。

CPCでウイルス予防を!

こんにちは。平岸駅前こまち歯科院長の西尾です。
今日は、CPC(セチルピリジニウム塩化物水和物)が新型コロナウイルスに対する抑制効果が認められたことについてです。第5類に移行しましたが、まだまだ油断を許さない状況です。

・CPC(セチルピリジニウム塩化物水和物)とは?
歯磨剤だけでなく、洗口液などにも広く使用される安全な薬品で、口腔内の浮遊性細菌に対して強力な殺菌作用をもっています。

・今回発表された内容は?
高濃度のCPCで抗ウイルス効果は知られていましたが、市販の洗口液に含まれる濃度のCPCでも新型コロナウイルスに対して、抗ウイルス効果を示すことが発表されました。

当法人ではハビットプロという洗口液を採用しています。
歯科医院でしか購入できない洗口液です。歯周病予防はもちろん、新型コロナウイルスなどのウイルス性感染症予防にも有効です。また、歯周病になることで歯肉の免疫機能が低下し、感染症に罹りやすくなります。歯周病に罹っている方は、罹ってない方よりインフルエンザなどの感染症になりやすいという研究結果が発表されています。歯科医院での口腔ケアを定期的に行い、感染症対策をしてきましょう!最後になりますが、今回のCPCについて発表したのは私の母校である北海道大学歯学部の研究チームです。発表者の中には、同級生や先輩、恩師などの名前がありとても嬉しく
なりました。

おくすり手帳お持ちですか?

こんにちは。アイビー歯科クリニック院長の船戸です。
皆さん「歯医者さん」でこのセリフ、一度は聞いたことあるのではないでしょうか?
「内科とかならわかるけど歯科で薬確認する必要あるの?」
と思う方もいるかもしれませんが、実はこれかなり大事な質問となっております。
また、どこの歯医者さんに行っても必ず初診時に問診票を記入するかと思いますが、
「全身のご病気について教えてください」
「飲んでいるお薬について教えてください」
という項目がほぼ間違いなくあるのではないでしょうか。
今回はその重要性についてと、どのように診療に活かしていくかについて解説します。

1. 聴取の重要性
全身疾患の中には創傷治癒遅延(傷が治りにくくなること)を引き起こすものがあったり、服用薬の中には免疫抑制作用を持つものがあったりなど、主に抜歯などの外科治療時に関わってくるものがあります。
高血圧症→止血困難になるリスクが上がる他、歯科治療自体がストレスになり血圧を上げてしまうことも。

糖尿病→創傷治癒遅延を引き起こす他、歯周病の進行・悪化を早める
心室中隔欠損症など一部の心臓病→感染性心内膜炎という生死に関わる感染症を引き起こす可能性があるため、出血を伴う治療の際は事前に抗菌薬を服用する必要がある。

抗凝固薬→止血困難になるリスクが上がる
ステロイド→易感染性(細菌やウイルスに感染しやすいこと)になる他、免疫抑制作用もある
抗うつ薬や睡眠薬→服用しているものによっては麻酔薬剤に制限が出ることも
骨粗鬆症治療薬→抜歯後に骨壊死を引き起こすものもある
骨粗鬆症治療薬の詳細については過去の記事もご覧ください。(下記のリンクより)

これらはあくまで一例で、他にも僕ら歯科医師が留意しなければいけないものは沢山あります。
また、服用薬を調べることによって全身疾患を把握することにも繋がります。

2. その後の対応
全身疾患や服用薬を確認したら必要に応じて、
・全身疾患の状態、休薬の必要性の有無、直近の検査結果などを教えてもらうためにかかりつけの内科の先生と連絡を取り合う
・(高血圧等の場合)治療前に血圧を測定したり、リアルタイムで血圧や脈拍を測定しながら治療する
・院内での治療が困難であると判断した場合、大きい病院の歯科口腔外科に紹介する
このような対応をしていきます。
患者さんに安心して治療を受けてもらうために、安全な治療を提供するためにどれもこれも必要なこと
となっております。
歯医者さんを受診する時は、必ずおくすり手帳を持って行きましょう!

 

 

MRONJについて

咬合紙のお話

こんにちは、歯科医師の鈴木です。
今回は歯科医院で用いるかみ合わせの調整器具についてのお話をさせていただきたいと思います。
歯医者さんで治療を受けたことのある方なら、一度は経験したであろうカチカチかむ薄い紙。
「咬合紙」と呼ばれるもので、厚さは30〜80μm(0.03〜0.08mm)ほどです。  

かみ合わせの高い、低いと感じる歯の感覚は髪の毛一本分でも認識できるほど敏感です
そのため精密な調整が必要になります。

カチカチ、ギリギリとその紙をかむと、上下の歯が当たっているところに色がつくので、それを目安に調整します。

削り過ぎると元には戻せないので、少しずつ微調整を繰り返します。
そういったかみ合わせの調整の場面で欠かせない器具なのです。

もしも治療中に気になる事や道具があれば聞いてみてください。
今何をされているのか?という事が分かれば、治療を受ける際の不安も減るかもしれません。