医療法人社団博愛会ドクターブログ

 

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札幌市豊平区の歯医者、アイビー歯科クリニックと平岸駅前こまち歯科のドクターによるブログです

コンポジットレジンについて

こんにちは。平岸駅前こまち歯科院長の西尾と申します。

今回は、虫歯治療の際に使う材料「コンポジットレジン(以下CR)」について説明します。

直訳すると、「Composite」=「合成」 「Resin」=「樹脂」→「合成樹脂」

となります。簡単に言うと、プラスチックとガラスの混合材料です。

CRの大きな特徴としては、強い光を当てるまでは柔らかいので、小さな隙間に流し込むことができます。従って、虫歯治療の際に削る範囲を必要最低限にすることができます。そして、1回の治療で治すことが可能です。

最近の材料の進化は素晴らしく、最近まで歯牙の色に合わせて様々な色のCRを準備する必要がありましたが、各社(ほとんど日本メーカー)から1色で日本人の様々な歯牙に対応する製品が発売されています。物性も素晴らしく、CR分野では日本は世界一と言われています。

 

 

では、CRが一番良いのか?と聞かれると、「No」です!

というのも、あくまでも混合材料なので、強度は金属やセラミック材料に比べると劣ります。また、歯の汚れであるプラークの付きやすさもセラミックに劣ります。

よく使われる説明として

「CRは最高級のプラスチックのお皿」

「セラミックは窯元が作るセラミックのお皿」

があります。とても的確に表現されています。

セラミックにも以下のようなデメリットがあります。

・厚みを確保するために削る量が多くなる(CRと比較して)

・型取りが必要になり1日で終わらない(セレック治療は1日で終わる)

などがあります。

以上、簡単に説明しましたが、それぞれの治療法にメリットデメリットがあります。

当法人では虫歯治療の前に「被せ物になるかもしれないし、詰め物で治せるかもしれない」と説明することが多々あります。それは、削ってみないと虫歯の範囲が分からず、虫歯を取り切った状態での主治医による判断になるからです。

当法人では定期的にドクターミーティングなどを行い常に知識のアップデートをしています。患者様にとって最良の結果になるように努めています。何か、分からないことなどありましたら、お気軽にご相談下さい。

マウスピース矯正

こんにちは。月1回矯正担当で勤務しております生野です。

今回は今現在大変な盛り上がりを見せているマウスピース矯正のことに関してご紹介します。

アイビー歯科クリニックでも「インビザライン」と「クリアコレクト」という名前のマウスピース矯正を取り扱っております。

「インビザライン」がほぼ独占状態のマウスピース矯正市場に「クリアコレクト」が追随しようと頑張っているといったところかと思います。

ただ、これだけではございません。

実はもっともっとたくさんあります。

列記してみます。

「シュアスマイル」

「スパーク」

「アソアライナー」

「キレイライン」

「Oh my teeth」

「マウスピース矯正ローコスト」

「Smile TRU」

「WE SMIL」

「クリアライン」

「スターアライン」

「DPEARL」

どれも検索してみると素敵なホームページで、なんかとても良さそうに見えてしまいます、笑。

どれが一番いいのかは矯正専門で治療をしている私にもわかりません。

ですので患者さんはもっとわからないと思います。

「Oh my teeth」は一度の来院でいい!

というまさにコロナ禍にふさわしい宣伝文句が謳われています。

ただ、基本的にはどれも「インビザライン」より安いのを売りにしていますね。

後発品なので当たり前と言えば当たり前ですが。

「マウスピース矯正ローコスト」なんてそのまんまですね、笑

どのメーカーが良いのか悩んでも意味はありません。

どの先生が正しい診断をしてくれるかを見極めるのが大事です。

それも難しいのですが…。

以上、最近盛り上がりを見せている「マウスピース矯正」のお話でした。

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矯正歯科egao

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FAX 011-616-1938

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味覚障害について

皆様こんにちは、医療法人社団博愛会、理事長の今井崇博です。

新型コロナウイルス感染症の患者さんが,嗅覚障害・味覚障害を訴えることが注目されています。「ウイルス感染により、味覚の神経細胞周囲の炎症によるもの」との説がありますが、コロナウイルスとの味覚障害の関係についてはまだわからないことが多いです。そこで今回は味覚障害の基本的なお話をしたいと思います。

 

超高齢社会のわが国において近年、味覚障害患者が増加しています。患者の訴えの多くは、味を薄く感じたり、全く分からなくなる「味覚減退・味覚消失」と、何も食べていないのにいつも苦いなどの「自発性の異常味覚」に分けられます。味覚障害の原因は従来、亜鉛欠乏の関与が一般に広く知られており、亜鉛製剤の補充療法が行われ、それなりの成果があります。味覚をつかさどる味蕾(神経細胞)は亜鉛を豊富に含んでいますが、細胞周期は約10日と短いため、亜鉛が不足すると味蕾の細胞をうまくつくれません。その結果、味覚障害を起こすとされています。しかし血液中の亜鉛値は、体内の亜鉛量の0.1%未満とされ、体内の亜鉛の過不足を正しく反映していません。そこで血清亜鉛値が正常範囲であっても、潜在性の亜鉛不足状態が起きている可能性があり、耳鼻科、内科、口腔外科などで亜鉛製剤の投与が推奨されることがあります。

しかし、実は口腔カンジダ症、口腔乾燥、舌炎といった口腔粘膜疾患が原因のものや特発性(原因がわからない)、心因性の味覚障害もあります。口腔粘膜疾患による味覚障害は適切な歯科的対応で改善が可能です。また、特発性や心因性の味覚障害に対しては、ベンゾジアゼピン系の抗不安薬であるロフラゼプ酸エチルが有効であるとする報告もあります。

近年、高齢者における味覚障害は栄養障害との関連で論じられるようになり、食の専門家である歯科医師・歯科衛生士には、味覚障害への適切な診断と対応が求められている状況です。味覚障害に不安や疑問がある方は是非ご相談ください。

 

 

 

 

 

 

 

初めまして、小児歯科専門医の竹渕です。

初めまして、小児歯科専門医の竹渕です。

1回、毎週木曜日にアイビー歯科で勤務しておりますので、よろしくお願いします。

 

歯科治療では大きな音や振動がある器具をお口の中で使わなくてはならず、大人でも「嫌だな」と思われる方が多いのではないでしょうか。

音も振動もない器具があればどんなに治療が楽かと思いますが、残念ながらそのような道具はいまのところありません。ですから、受診していただいたお子様にはまず、歯科治療で使用する主な器具をいくつか見てもらったり、危険性のないものは触ってもらったりした上で(Tell Show Do法といいます)、刺激の弱いものからお口の中に入れるトレーニングを行います(系統的脱感作法といいます)。

これにより、「何か分からないものを口に入れられている」という恐怖心を緩和します。また、お口に器具を入れるときは、10数える→休憩する、を繰り返しながら、10秒だけ我慢すれば休めるという見通しを立て、いつまで続くかわからないという恐怖心を取り除きます(10カウント法といいます)。

歯科が初めて、もしくは慣れていないお子様はこのようなトレーニングを何回か繰り返し、信頼関係を築きながらストレスの少ない治療を行えることを目指します。しかしながら、緊急性が高い時には以下のような方法もあります。

 

 当院ではこの度、レストレイナーを導入いたしました。レストレイナーとは歯科治療時に体を固定するための器具です。小さい頃歯科でミノムシのように巻いて治療した、というご記憶のある方もいらっしゃるかもしれません。

動けないようにして自由を奪ってしまうものなので、当然のことながらむやみには使用できませんが、虫歯が大きい、痛みがあるなど、ゆっくりトレーニングをしていられない状況下では、利点、欠点をご理解いただいた上で使用することがあります(詳しくは必要な状況になったときにご説明させていただきます)。

緊急時には「シートベルト」や「チャイルドシート」の役割を果たし、安全、迅速に処置を行うために必要と判断し、この度導入いたしました。これまでは大学病院などでしか治療できなかった方も当院で治療できるようになり、地域における治療の選択肢の幅を広げられるのではないかと考えております。

もちろん、これは私たちが考える理想的な歯科受診の姿ではありませんので、最も重要なことは虫歯になる前に受診していただき、定期的なメインテナンスにより健康的なお口を維持していただくことだと申し添えておきます

歯科医療のデジタル化

皆様こんにちは、医療法人社団博愛会、理事長の今井崇博です。最近はコロナウイルスの対応に日本全体が慣れてきたのか、感染対策に気を付けて外食や旅行も少しずつできるようになってきました。当院の来院患者数も今は通常通りに回復致しております。定期検診で口腔内を健全に保つ事はコロナウィルスの感染予防対策にもなりますので、お時間がありましたら是非お越しください。感染対策をできるだけ万全にしてお待ちしております。

 

 

最初はデジタルレントゲンに驚いた

今回は歯科医療のデジタル化のお話をしていきます。私が歯科医師になった20年前はレントゲンを撮ったらフイルムに現像液を浸して写真が見れるまで1〜2分くらい時間がかかりました。それがある日、写真を撮ったら1秒で画像がみられるデジタル式のレントゲンの機械をみて、なんてすごいんだ!と衝撃をうけました。当時高額だった歯科用CTも価格が下がり大分普及してきました。当院でもCTを活用して難抜歯などの外科手術やインプラント治療もより安全に行えるようになりました。

  

 

 

技工士さんがいなくても機械で歯の被せ物ができる
CAD /CAMシステム(コンピューターで歯を設計し専用の
機械がセラミックなどの歯を作ってくれるシステム)

そして歯科用の口腔内を写すカメラと3Dプリンターが進化して、技工士さんがいなくても歯の被せ物が作れてしまう時代がやってきました。今まで型をとって石膏模型を作って金属を溶かして歯を作っていたのですが、それが全部コンピューター上でできるようになりました。ですから材料やゴミも減り、時間も短縮されたので、1日で歯の治療が完了できるようになったのです。

  

 

 

まだまだ歯科のデジタル化は進んでいく、矯正もマウスピースの時代、働き方も変わっていく

他にもインプラント治療をより安全にすることができるシュミレーションガイドシステムなどもあります。また、症例によりますが矯正治療もワイヤーを使わずマウスピースで行えるようになってきました。そして、患者様の予約管理システムの向上や、我々医療従事者の事務作業の効率化などにもデジタル化の恩恵が見られます。

  

 

私が歯科医師になった20年前と違って、今はデジタルのおかげで歯科の技術の習得や労働環境が格段に良くなりました。ですから今の若い世代の人はチョット羨ましく思います。こういった機器やシステムは決して安い投資ではありませんが、患者さんにより良い医療を提供することや、スタッフが働きやすくなるのに必要な物であれば、今後も積極的に取り入れていきたいと思います。それより、治療や機械がどんどん進化していき、私の頭がついて行かないのが悩みです笑笑、でも若い先生の力をかりてなんとか頑張っていきます!!

医療法人社団博愛会 理事長 今井崇博