博愛会ドクターブログ

 

医療法人社団博愛会ドクターブログ

札幌市豊平区の歯医者、アイビー歯科クリニックと平岸駅前こまち歯科のドクターによるブログです

定期検診では何をするの?

 
Q1.定期検診では何をするの?
 
主に虫歯・歯周病のチェックや、歯肉のケアをメインとした、お口全体のケアを行います。歯のチェックはもちろんですが、舌や頬の内側など、お口の粘膜も異常がないか確認します。
また、レントゲン写真を撮ることで、埋まっている親知らずや、顎関節なども見ることが出来ます。
 
 
Q2.歯が痛くなってから行くのはだめなの?
 
歯が痛くなってからだと、治療期間・回数・また費用も増える傾向にあるのでオススメしません。
例えば、小さい虫歯をつめて治療した場合、1・2回で完結し、費用も保険診療だと数千円です。しかし、歯が痛くなる場合の多くは、神経を取らなくてはならない、あるいは歯を抜いてそこに何か入れる必要がある、という場合が多いです。そうなってしまうと、少なくとも3回、長くかかると数ヶ月に治療が及ぶことがあります。費用も数千円ではおさまりません。
また、一度治療をした歯は、再治療が必要になることが多いのも事実です。それを加味すると、治療を繰り返す費用よりも、定期検診でかかる費用の方が、結果的に少ないのでは、と考えられます。
 
 
Q3.歯磨き指導はしてもらった方が良い?
 
ほとんどの方が必要だと考えます。磨くのが上手な方でも、苦手な箇所はありますし、自分ではなかなかケアできない箇所がある場合もあります。
歯磨き指導は、歯肉の状態だけではなく、その方の性格や生活環境など様々なことを考えて行なっておりますので、基本的な考え方は一緒でも、一人一人に行う指導は異なってきます。
また、使用する道具も大切になってきます。歯ブラシだけでなく、デンタルフロス、歯間ブラシなどが必要な場合も多いです。歯科検診の際に今お使いのものを持ってきて頂いてもいいですし、おすすめのツールをご案内することも可能ですので、ぜひお問い合わせ下さい。
 
 
 
いかがでしたでしょうか。
歯の健康は心臓病・糖尿病など全身疾患と関わりがあります(詳しくは2019年10月のブログ『慢性炎症である歯周病の全身への影響』をご覧下さい)ので、気になることがない方、しばらく歯科に行ってないという方も是非歯科検診にいらして下さい!
 
 
 
 

ラバーダム防湿について

木曜日の小児歯科担当の竹渕です。当院の小児歯科の治療では基本的にラバーダム防湿(ゴムのマスクと呼んでいます)を使用しています。使用目的には以下のような理由があります。

 

 

・治療する歯を唾液から守る・・・細菌をたくさん含んだ唾液が、治療している歯に触れるのを防ぎます。お子さんは特にお口が小さく、唾液が多いので、脱脂綿を使った乾燥状態の維持が困難です。また、乾燥状態を保てるので、歯と詰め物の良好な接着が得られます。

 

・頬や舌の損傷から守る・・・歯の治療では、頬や舌のすぐ近くで30万回転/分以上の高速回転器具を使用します。削る歯と、粘膜がラバーダムで仕切られていることにより、粘膜を傷つけてしまうリスクが減少します。

 

・お口の中に薬剤や器具が落下することを防ぐ・・・歯科治療では、多くの薬剤や鋭利な器具、細かい器具を使用します。それらがお口の中に落下してしまうと、化学的・物理的に粘膜を傷つけてしまったり、誤飲させてしまう危険性があります。ラバーダムを行うことにより、これらのリスクも大幅に軽減できます。

 

・治療時間が短縮される・・・例えば詰め物をするとき、唾液を乾燥させる→筒状の脱脂綿を挟む→また乾燥、のような手順が減るため、ラバーダム装着の手間を考えてもトータルの治療時間を減らすことができます。

 

これらの理由から、特に小児歯科の治療においてラバーダム防湿は必須とされています。器具を装着する歯の圧迫感や、鼻呼吸が必要など多少のデメリットもありますが、安全性や治療成績を考慮すると必要不可欠だと考えております。

 

もう一点。私事で恐縮ですが、この度、技能公募の予備自衛官補に志願、採用され、先日辞令交付式に参加して参りました。予備自衛官補は、所定の教育訓練を終えると予備自衛官に採用され、有事の際に招集され任務に当たります。私は歯科医師免許を持っているということで衛生(甲)という区分で採用され、主に大規模災害時の活躍が期待されています。これまで、歯科医療を通じて地域の皆様の健康増進のお役に立てるよう努力して参りました。一方で、胆振東部地震を経験して、災害時に自分にできることは本当に限られていると痛感いたしました。自衛隊の活動を通じて、さらに広く社会に貢献したいと思っております。訓練に際し、当院での診療を休ませていただく場合があるかと思いますが、どうかご理解ください。

 

 

インビザライン(マウスピース矯正)について

こんにちは、理事長の今井です。皆様いかがお過ごしでしょうか?当法人は2021年も新型コロナウイルスに翻弄された1年間でした。それでも、沢山の患者様にご来院していただき、口腔の健康を守るための従業員全員で精一杯診療させていただきました。これからも、歯の健康の大切さを多くの人にご理解いただけるよう日々の診療を頑張っていきたいと思います。

 

 

 

今回は、マウスピース矯正について少しご説明していきたいと思います。当院では、インビザラインという製品名のマウスピース矯正を行っています。インビザラインは世界でダントツのシェアを誇り歴史も古く現在一番信頼のおけるマウスピース矯正のシステムです。多くの特許を取得からなるテクノロジーが組み込まれ全世界で800万人以上の人々が施術を受けています。

 

歯並びを治すメリットは、見た目の美しさだけではありません。左右の噛み合わせが均等になり、下顎を理想的な位置に誘導することで様々なメリットが享受されるかもしれません。虫歯や歯周病、口臭の予防効果や、顎関節症、頭痛や肩こりを解消する効果も期待で来ます。左右の表情を作る筋肉のバランスが良くなって血行が改善し、お顔のシワやしみ、たるみなども目立たなくなる場合もあります。また、下顎の位置が後方に変移しているのが前方へ改善されると、気道が広がり、いびきや睡眠時無呼吸症候がある方は症状が改善傾向になります。歯並び以外に、これらの悩みのある方も検討する価値はあるかもしれません。

以下によくある質問をご紹介します。

 

 

Q 、マウスピース矯正で本当に歯が動くの?

 

はい、動きます。矯正の専門医の先生もほぼマウスピース矯正で対応しているケースも多くなっているようです。しかし困難な症例によっては従来通りワイヤーを併用して行うケースもあるので100パーセントという訳にはいきませんが、近年は非常に高い割合でマウスピース矯正で歯並びを治すことが可能になってきました。

 

 

Q、期間はどれくらいかかるの?

 

簡単な症例であれば半年くらいで終わる場合もありますが、難症例は2年くらいかかる場合もあります。通院する頻度としては、最初は1ヶ月に1回くらいですが、慣れてくると2、3ヶ月に1回くらいになります

 

Q、治療中は痛くないの?

マウスピース矯正では1週間に約0.2ミリ歯を動かすのでワイヤー矯正に比べると痛みは少ないです。しかし、新しいマウスピースに変えて最初の1〜2日は痛みが強い場合もあるのでマウスピース取り外しを慎重にゆっくり行うなど注意が必要な場合もあります。

 

Q、マウスピース矯正中は発音や飲食はどうなりますか?

発音は2、3週間で慣れてくる方がほとんどです。食事する時はマウスピースを取り外し、無くさないように専用のケースに入れて保存しておきます。

 

医療法人社団博愛会の歯科医院ではインビザラインのマウスピース矯正の無料シュミレーションを行っています、興味のある方はご相談ください。

 

口臭について

こんにちは、アイビー歯科・平岸駅前こまち歯科、両方にいます久恒です。

 

今回は口臭についてお話ししていきます。

口臭は大きく分けて生理的口臭、病的口臭、心理的口臭、あとは飲食物などによる口臭があります。

生理的口臭とは起床時、空腹時、緊張時に強く感じるもので、歯磨きや舌磨き、または水分を摂取することで改善するため、治療の必要がないとされているものです。

今回は病的口臭について詳しく説明していきます。

 

<病的口臭の原因>

 

1.  舌苔(ぜったい)

舌苔とは、舌の表面に付着している白っぽいもののことを指し、細菌の固まりでできています。

これは舌ブラシで除去することができます。

 

2.  歯垢(しこう)、歯石

歯垢(プラークとも言います)は歯の表面に付着した堆積物です。最初は柔らかいですが、時間がたつと固くなり、歯石となります。

どちらも口臭の原因となりますが、歯石を歯ブラシで落とすことは難しいため、歯科医院でのケアをお勧めします。

また、歯石がつくことにより歯周病が進行し、歯ぐきから出血したり、膿がでてきたりすることで口臭も強くなる傾向があります。

 

3.  虫歯、不良な被せ物

虫歯が進行してしまうと口臭の原因となります。

穴の中に食べかすや細菌が入ることでさらに悪化します。

虫歯は初期のもの以外は一度なってしまうとなくなることはありません。歯科医院で適切な治療を受けましょう。

また、歯に被せた冠が古くなり、穴があいたり隙間ができることで汚れがたまりやすくなるため、虫歯や歯周病の原因となり、結果的に口臭の原因となっていることがあります。

 

4.  唾液の減少

唾液が少なくなると虫歯や歯周病になりやすくなったり、乾燥することにより、口臭の増加が認められます。

 

5.  口腔ガン、鼻やのどの病気、呼吸器・消化器系の病気

これらが口臭の原因となることがあります。

 

上記の中でも、1〜4まではお口の環境によるもので、口臭の原因もどれか一つ、というよりも複数当てはまることが多いです。

マスク生活が続き、お口の匂いが気になるという方は歯科医院の受診をおすすめします!!

 

 

 

 

 

歯内療法の「三種の神器」について

こんにちは。常勤ドクターの船戸です。

根の治療、僕らの業界では「歯内療法」と言いますが、この分野には三種の神器と呼ばれる機器があります。今回はそれらを紹介していきます。

 

1. 歯科用CBCT(コーンビームCT)

CTは病院にもある機器なので、聞いたことある方もかなりいらっしゃるのではないでしょうか。歯科用CBCTとは、歯科に特化した、歯科治療のためのCTです。医科用CTとの大きな違いは、①高精細である。②被曝量が少ない。という点です。高精細なので「根が曲がっているかどうか」「見つかっていない根がないかどうか」など歯の細かい構造を見ることができ、より正確な治療をすることが可能です。当法人でも導入しており歯内療法だけでなく、インプラント治療や難しい親知らずの抜歯を安全に行う上でもかなり貢献している機器です。

 

 

 

2. Ni-Tiロータリーファイル

歯内療法においてファイルとは、根の中を清掃するための切削器具のことです。下の写真左が一般的なファイルで、先端のねじねじした部分は刃になっており、ここで根の中の汚染されたところを取り除いていきます。一般的なファイルがステンレスで出来ているのに対し、Ni-Tiファイルは名前の通りニッケルとチタンで出来ており、ステンレスと比べて柔軟な物質であるのが特徴です。この柔軟さにより、根が曲がっている歯でも正確に治療を行うことができます。こちらの機器も当法人では既に導入しております。

 

 

 

3. マイクロスコープ

マイクロスコープは歯科治療用の顕微鏡のことです。その主な特徴は、①2倍、3倍から何十倍にまで拡大して見ることが出来る。②明るい照明が付いているため、奥歯でもはっきり見ることが出来る。③スコープで見ているものを写真や動画として記録することが出来る。というようにかなり高機能なものとなっております。明るい視野で大きい像で歯を見ることが出来るため、通常の根の治療だけでなく、根の中の異物を除去したり、歯根端切除術という根の先を切り取る手術に用いたりなど、様々な場面で活躍する機器となっています。

 

 

当法人ではこの度、YOSHIDA社の「ネクストビジョン」というマイクロスコープを導入することとなりました!

 

通院してくださる患者さんに寄与出来ればと、これからもこのような新しい機器を導入していきます。ただ本当に大事なのは、定期的に歯科検診にお越しいただき、虫歯や歯周病にならないこと、なったとしても早期発見、早期治療することです。お口の中を「歯内療法を必要としない状態」にしていきましょう。

 

アイビー歯科クリニック、平岸駅前こまち歯科でお待ちしております。